伊豆諸島・御蔵島の稲根神社(御蔵島) を掲載しました。
東京から200Km南にある御蔵島にある。
周囲17Km、住民260人(2008年現在)の小さな島だが
島の周囲にイルカが生息しており、
野生のイルカといっしょに泳げる島として人気があるらしい。
竹芝から前日夜出発する客船を利用。
翌朝、三宅島で降りる乗客達の騒音で起され、
朝6時頃、御蔵島へ到着。
ゴールデンウィーク明けの台風が去った後で、波は穏やか。
特に揺れることも無く、船酔いもせずに御蔵島へ上陸。
そして、予約しておいた民宿に到着。
少し仮眠して、御蔵島北西部・里の集落にある稲根神社へ参拝。
集落の奥、保育園に境内入口がある。
参道階段を登ると鳥居。
鳥居の右脇に「バイキング号記念碑」。
江戸時代、アメリカの商船バイキング号が御蔵島に座礁。
当時の島の住民の倍ほどの船員・渡航者を救助した事件の記念碑。
記念碑の脇には、バイキング号の錨の巻上げ機を台座に加工した灯籠と
バイキング号の錨がある。
鳥居をくぐると玉石の参道階段が二手に分かれている。
正面が稲根神社社殿へ、右手の参道が三宝神社の石祠へ続く。
正面階段を登ると拝殿があり、右手に御笏神社が祀られている。
創祀年代は不詳。江戸時代には鍵取神社とも呼ばれており、
式内社・伊大氐和氣命神社に比定されている古社。
「伊大氐」と「稲根」の音が似ているからという理由や
「伊大氐」は「岩楯」であり、御蔵島の断崖を意味するという説がある。
口碑によると、
昔、当島の稲根山山頂に毎夜光輝くものが出現し
島の四方を照らしたという。
(あるいは南風が吹く、あるいは鈴の音が鳴り響く)
島民が近づいてみると、カクレミノの木に立派な鏡がかかっていた。
当島の神主が、里へお迎えしようとしたところ
出現した神が、その地を好まれたことから
稲根山の岩にお祀りし、後に堂宇を建てて祀ったという。
事前に観光案内所に頼んでいたガイドさんが宿に迎えに来てくれる。
ガイドさんの運転で、御蔵島西側の都道・林道を南下。
恒例らしく、途中、草祀りの神様に草を供える。
草を供えることによって入山している印とし
里へ戻る時に、自分が供えた草を取り除くのだ。
草祀りの神様は、島の東側の道にもあるらしい。
さらに車で南下して林道の終点、えびね公園で車を降り、
そこから本殿までの山道を歩く。
距離は1Kmほどだが、150mほど下った場所にあり
階段の道が続く。
しばらく歩いていると、山道の側に
丸石を祀り、小さな鳥居が立てられている場所がある。
御祭神が鏡として最初に出現した場所らしい。
さらに進むと、岩がひび割れた場所。
ガイドさんの話では、そこに最初に祀られたという。
さらに山道を進むと、
山の斜面、覆屋根の下に稲根神社本殿が鎮座している。