本宮倭文神社 (韮崎市)
山梨県にある、本宮倭文神社(韮崎市) を掲載しました。
山梨県韮崎市にある。
JR韮崎駅から27号線を北東へ7Kmほど進み、27号線から東へ入ると川の向こうに鳥居が見える。
境内は山の斜面にあり、鳥居をくぐり階段を上ると社殿がある形式。
鳥居扁額には「本宮倭文神社」と刻まれていており、『山梨県神社誌』にも本宮倭文神社と記されているが、『平成祭データ』には貴船神社の名で載っている。
後述するが、この地が元は貴船神社の社地であったことの名残りだろうか。
ただし『山梨県神社誌』にも本宮倭文神社の読みは記されていないので、仮に「ほんぐうしずりじんじゃ」としておく。ひょっとすると「もとみやしずりじんじゃ」なのかもしれない。
鳥居をくぐり階段を上ると正面に拝殿。
右手に渡り廊下で繋がった神楽殿があり、左手に神輿殿。
参拝は春四月。境内にはまだ桜の花が残っていた。
拝殿の後方に階段があり、階段を上ると流造の本殿。
本殿の左脇に境内社の祠があるが詳細は未確認。
本殿から見下ろすと、新しい拝殿の瓦と桜の花が美しい。
当社は、南西2Kmほどの宮久保鎮座の倭文神社の山宮である七夕社(天棚機姫命、天羽槌雄命)と、上村組にあった神明社(天照大神、豊受大神)、窪村組の貴船社(伊弉册命)、武田時代の烽火台といわれる城山の天神社(菅原道眞)を、貴船社の社地に合併して、昭和三十四年、許可を得て本宮倭文神社と改称した神社。
社名や祭神を見ると、倭文神社の山宮・七夕社が中心となっている神社だとわかるが、この倭文神社に関して『大日本史』には、「今在二宮久保村一稱二降宮明神一、舊址在二柳平村一、曰二山宮又織女祠一。按降・織訓同」とあり、この山宮・七夕社が倭文神社の元社であり、柳平から宮久保へ遷座したため、降宮と呼ばれるようになったとある。