熊野出速雄神社 (松代町)
長野県にある、熊野出速雄神社(松代町) を掲載しました。
長野県長野市にある。
信越本線・篠ノ井駅から南東へ10Kmほどの皆神山山頂に鎮座。
皆神山は新日本百景の一つに挙げられ、
1965年から5年間続いた松代群発地震の震源地として
世界的に有名な場所らしい。
形状が円錐形の見事な独立山で、古来より霊山として信仰の対象となり、
最近は、世界最大最古のピラミッドとも。
個人的に「皆神」という名前に強く惹かれたので行ってみた。
山頂まで車で上ることができ、車道入口は東側。
円錐形の山容を求めて、周囲を少しうろついてみたが
南東から見たら、そんな感じもしないでもない。
車道をウネウネと上って行くと当社神門に到着。
神門の右手に砂利の駐車場があり、案内板が並んでいる。
皆神には多くの伝説があるようで、案内板には、
慶長三年(1598)、田丸の殿さまの鷹狩りに大天狗が現われ
皆神山での殺生を許さないと、殿さまを叱った話。
侍従坊の着物を無理に借用したので、城下は大火事となった話。
修行僧たちの野荒らしをキツネのしわざにして、
キツネの詫証文をとった話などが紹介されていた。
また、皆神山は古代の神々が造った宇宙船の基地なのだという説明も。
神門から少し南に、新しい石鳥居。
神門の右手には「皆神神社」と刻まれた社号標が立っている。
当社の正式名は「熊野出速雄神社」だが、
皆神山に祀られている境内社を含めて総称して皆神神社と呼ばれている。
神門をくぐると、右手にクロサンショウウオ産卵地である池があり、
池の脇に、宗像三女神を祀る弁天社。
弁天社には、蘇民将来子孫家の札が付けられていた。
参道を進むと大きな社殿。
この社殿は、熊野出速雄神社ではなく、
境内社の侍従神社(侍従大神 大宜都比賣大神)なのだが
僕が参拝中に来られた数組の参拝客は、
侍従神社にだけ参拝して帰って行った。
侍従神社の右手奥に続く参道があり、
少し奥に、康応元年(1389)の再建の熊野出速雄神社本殿が祀られている。
熊野出速雄神社本殿の後方には御神木のヒムロビャクシン。
樹齢1200年の古木なのだそうだ。
本殿の右手にも奥に通じる参道があり、
突き当たりの参籠所跡に富士浅間神社(木花咲耶姫命)が祀られており、
浅間神社の後方には、ゴルフ場のコースがある。
ということで、山頂はかなり広いようで、
円錐形のピラミッドというより、お椀形の乳房のような印象だ。
社伝によると、本社・熊野出速雄神社は、養老二年(718)の勧請。
出速雄命は諏訪大神の御子神で、当地方開拓の祖神として祀られる農耕の神。
中世以後修験道が盛んとなって熊野権現を勧請し、
大日如来・弥勒菩薩・阿弥陀如来の三仏像を安置し、
皆神山山頂の三つの峰(西の峰、中の峰、 東の峰)に祀って「熊野三社大権現」と称しが、
約600年前に、中の峰に合祀され現在にいたる