蛇宮神社 (富岡市)

群馬県の蛇宮神社(富岡市)を掲載しました。

群馬県富岡市にある。
上信電鉄・上州七日市駅の南500mほどの七日市に鎮座。
254号線を越えて南下し、富岡高校の南に境内がある。

境内入口は東向き。
道路が少しカーブしているところに、木製の鳥居が立ち
鳥居の左手には「村社蛇宮神社」と刻まれた社号標。
社格廃止のためだろう「村社」の部分は塗り埋められている。

鳥居をくぐると広い境内。
境内を奥(西)へ進むと、右手に神楽殿。
正面には入母屋造の拝殿があり、拝殿の後方に神明造の本殿がある。
鳥居や拝殿の扁額には「正一位蛇宮大明神」と記されている。

参拝は晩秋十一月のせいか、境内一面は茶色のイメージ。
他に参拝客もなく、ひっそりとした印象だったが、
春の例祭には境内で農具市が開催され、
秋の例祭には神楽殿で神楽の奉納があるらしい。

拝殿の前に賽銭箱があるが、そこに
「賽銭盗難が多いので不審者を見かけたら云々」とあった。
なるべく不審者に見られないように、カメラをアピールしながら参拝した

創祀年代は不詳。
『上野国神名帳』に「従五位上 於神(おかみ)明神」とある古社で、
祭神は高龗(たかおかみ)神。一般には雨の神、水の神、龍神と考えられている。

社殿横に「龍の爪かき石」という穴のあいた細長い石が二つある。
その案内説明によると、縄文後期の神籠石だそうで当社の御神体。
石の穴は、白蛇が龍となって昇天する時に爪で蹴ったあとだとか
天狗が蹴ったあとだという伝説があるらしい。
また、「龍の爪かき石」の横に「孕み石」という丸石があり
これにも穴が一つあいている。
丸石が妊婦の腹に似ていることから安産祈願に御利益があるそうだが
この石は鏑川から神様が投げ込んだという。

元和二年(1616)前田利家公の五男利孝公が、
上州甘楽郡内に一万十四石を賜わり、七日市に入封し陣屋を造営。
当社のそばにある富岡高校が、その陣屋の跡地だそうで、
明治維新まで、歴代藩主を通じて当社を守護神として崇敬し
七日市藩の総鎮守として庇護したという。



A. 掲…掲載 — gensyoushi 12:00 AM