神明社 (鯖江市水落)
福井県の神社、 神明社(鯖江市水落) を掲載しました。
福井県鯖江市にある。
福井鉄道福武線・神明駅の南東、すぐ近くの水落に鎮座。
周囲の道路から境内へ入れるが、表参道は南側。
ということで、南側の参道入口から参拝開始。
参拝日は、小雨の降る5月の連休の午後。
参道入口には神明造の石鳥居。
鳥居をくぐると鬱蒼と木々の茂る200m近い参道。
参道を歩くと右手には烏ケ森の社叢が広がっている。
しばらく歩くと右手の月形の池の側に「慶長の燈籠」。
この池では雨乞い神事が行われていたという。
さらに歩くと社殿のある境内だが、
左手に小さな古墳があり、古墳の上に神符納蔵。
境内中央に拝殿があり、拝殿の後方、中雀門の奥に本殿がある。
本殿の屋根は銅板で覆われているが肉厚で、
ひょっとすると銅板の下は茅葺なのかもしれない。
社伝によると、
安康天皇の御代の勧請という。
往古は、現在地から北東3Kmほどにある文殊山の南麓、
現下河端町の「湯の花」に鎮座していたが
鳥羽天皇の大治四年(1129)五月十五日、
当国押領使(兼神領使)藤原国貞の神託により
烏ケ森の現在地に遷座。
口碑によると、
慶長六年(1601)松平秀康公入国の際、
水落烏ケ森にさしかかると乗馬がいななき
物怖れをして進まず、臣下に偵察させたところ
森の中に立派な神社が鎮まっているのを知り、
下馬して社殿に額ずき、御高五十石を献じたという。
また、松平秀康公の娘の病気平癒を祈願したところ
全快したので、社殿および神官瓜生家の家を寄進したとも。
本殿垂木には「御志ろおひめさま御きしん」の金具が打たれているらしい。
さて、『式内社調査報告』によると
越前国神名帳に「従四位 土輪神」とある
式内社・土輪神社の所在は不明としながらも、
当社境内の土宮が、土輪神社であるという説が紹介されている。