零羊崎神社 (牧山)
宮城県にある 零羊崎神社(牧山) を掲載しました。合計2064社。
宮城県石巻市にある。
石巻駅の東3Kmほどの牧山(250m)の上に鎮座。
旧北上川を渡り、398号線を1Kmほど走って左折。
山頂を目指して緩やかな坂道を登っていく。
地図には「牧山市民の森」とあるので
牧山は公園のように保護されているのかもしれない。
山頂付近に駐車場があるが、さらに進むと参道入口の鳥居。
正確には牧山の麓から参道が続いているのだが。
鳥居を行き過ぎてさらに上って、
参道を横切り進むと境内に到着する。
参拝は夏休みの雨の午後。
湿気の多い境内はひっそりとした佇まいだ。
ちょっと気温が低く、エアコンの効いた車内からでると
カメラのレンズが曇る。
少し曇ったレンズで撮影すると、
雨の中の雰囲気出るような、ちょっと幻想的になるような。
面白いので、そのまま、急いで撮影。
境内の右手に社務所があり、正面奥に社殿。
堂々とした拝殿で朱塗りの痕跡がみられる。
新築時は、鮮やかな朱の社殿だったのだろう。
拝殿の後方、垣の中に流造の本殿があり
垣の側面にも門が付けられている。
以前は白山神社とも称した神社。
式内社・零羊埼神社に比定されており
貞観元年従四位下に叙せられた古社。
応神天皇二年、神功皇后三韓征討の時
当社大神の御神託により出征を決意・
大神の御守護により無血にして征討がかない、
勅によって各地に御鎮祀あらせられた神社の一つ。
「涸満瓊別神」という名を賜り
東奥鎮護のため、龍巻山に鎮座したという。
その後、涸満瓊別(ひみつにさけ)が
零羊崎(ひつじさき)という文字になり
龍巻山の龍が除かれて牧山となったという。
仏教と習合し、坂上田村麻呂の奥州三観音の一つ
牧山観音を勧請。
鷲峰山長禅寺という山号も持っていた。
『真野風土記』によると
真野の鎮守宮(真野鎮座の零羊崎神社)では
寛永十二年六月二十三日から二十七日の洪水により
真野の地の人家も激減したため神事を続けることができず退転。
槇木山(牧山)の観音堂(当社)へ神輿を移したとある。
読みようによっては、
寛永年間に零羊崎神社を真野から遷座とも取れ、
真野の零羊崎神社を、当社の古地とする説もあるが、
素直に読めば、真野の鎮守宮を当社に合祀したとなる。
社伝の龍巻山の呼称からも、
元から牧山にあったものと思うが、
参考のために記しておく。