諏訪社 (富山市諏訪川原)

富山県にある、諏訪社(富山市諏訪川原) を掲載しました。

富山県富山市にある。
富山駅の南西1Kmほどの諏訪川原に鎮座。
富山市内軌道線・諏訪川原駅の北に道路に面して南向きの境内がある。

境内入口には落ち着いたい色の赤い鳥居。
鳥居の左側に「諏訪社」、右側には「富山縣神社廰」と刻まれた社号標。
当社境内敷地内に富山県神社庁がある、
鳥居をくぐると右手に手水舎、正面に四角い池がある。
昔は自然の池だったが、現在は防火用水として整備されているようだ。

池の北側に瓦葺入母屋造の社殿。
境内は駐車場を兼ねているようで全面アスファルト。
街中の神社なので参拝には便利だが、少し味気ない感じではある。

参拝は10月後半の昼ごろ。
池に陽光が反射してキラキラと光っていた。

当社の通称は「亀の宮」。境内の片隅に亀を慰霊する「亀の碑」が建っている。
昔は多くの亀が棲みついていたらしく、現在の数匹の亀が棲んでいる。
参拝後、池をのぞくと、中央に石組までの石の上に亀が甲羅干しをしていたが
カメラを持って近づくと、みんな池の中に逃げてしまった。

当時、近江の伊吹山に鳧彦(かもひこ)という悪党がいて北陸地方の人々を苦しめていた。
天皇は見かねて、越前の甲賀三郎と越中宮川庄高柳の郷田次郎に討伐を命じた。
二人を伊吹山の鳧彦を討ち、さらに飛騨から越中に進んで各地の悪党を退治した。

越中に入り、甲賀三郎はしばらく郷田次郎の家に滞在していたが
ある日、一人で広い川原へ出かけると大きな穴を見つけ、
中をのぞくと一人の美しい姫が助けを求めていた。

姫を救出し帰ろうとしたところ、姫は穴の中に母の形見の鏡を忘れてきたという。
そこへ、三郎の帰宅が遅く心配した郷田次郎が探しに来た。

三郎は次郎に事情を話し、次郎と協力して穴の中から鏡を取ってこようと決め、
次郎にあげまきの端を持たせ、三郎が穴の中に入った時、
次郎は姫のあまりの美しさに心を奪われて邪心をおこし、姫を妻にしようと、
持っていたあげまきを放して三郎を穴の中に落としてしまった。

その時、姫の顔はたちまち怒りに満ち、
「私は諏訪の神である。せっかく楓が原で親切な三郎と出会えたのに、
お前のせいで三郎は信州へ去り、私だけが残されてしまった。
今後、池水が濁れば、人も住むことが出来なくなるだろう」と言い残し姿を消した。



A. 掲…掲載 — gensyoushi 4:00 PM