阿射加神社 (松阪市小阿坂)

三重県の阿射加神社(松阪市小阿坂) を掲載しました。

三重県松阪市にある。
松阪駅の西8Kmほどの小阿坂町に鎮座。
松阪市の北西に位置し、阿坂城のある阿坂山(現、枡形山312m)の東麓、
伊勢道松阪I.C.入口から北へ1.5Kmほどの場所。
58号線を北上し、小学校の横を西へ入ると当社の社域が見えてくる。

境内入口は東向き。
入口には白い神明鳥居が立っており、
鳥居の右脇に「禁殺生」「阿射加神社」と刻まれた石柱。
伊勢周辺の古社では、同様の石柱が社前に立っているようだ。

鳥居をくぐり参道を進むと鳥居や橋があり広い境内。
その境内の西端に鳥居が立っており、階段を上ると神門。
神門が拝殿を兼ねた構造で、神門の中央に賽銭箱が置かれており、そこで参拝する形式。

神門の奥、玉砂利が敷き詰められた場所に、
瑞垣に囲まれた本殿が三棟並んでいる。

本殿の屋根には花菱紋。
『三重県神社誌』にも当社の神紋は「花菱」と記されているが、
境内左手の厩屋内には五瓜の中に梅鉢の紋が染められていた。
当社の神紋は花菱紋で間違いはないだろうが、この梅鉢紋も載せておく。
ただし、当社の神官は明治まで菅原氏が務めていたらしく、
神官である菅原氏の紋なのかもしれないが。

参拝は三月中旬。
式年遷宮を終えた伊勢神宮への参拝の帰りに立ち寄ったが、あいにくの雨。
ただ当社のように緑の多い神域では、雨の日の参拝も心地よい。

『倭姫命世記』などによると、
安佐賀の山の嶺に荒ぶる神がおり、宇治の五十鈴の川上の宮へ行くことが出来なかった。
倭姫命がこの荒ぶる神の所業を天皇に申し上げるため
大若子命たち三人を朝廷へ遣わされたところ、
天皇は大若子命に命じて様々な贈り物を荒ぶる神に捧げ、
ついに安らかに鎮めることができ、安佐賀に社殿を建て、
荒ぶる神である伊豆速布瑠神を祀ったのが当社の起源。
垂仁天皇十八年四月十六日のことであるという。



A. 掲…掲載 — gensyoushi 6:35 PM